「こ、これがへしこッ!?」
「しっとりしてなんか甘い?生ハム?」
「へしこの糠ふりかけが、ヤバイ美味しさ!」
こんにちは。先日、へしこの概念を見事にくつがえされ感動している発酵家庭料理研究家のまごきょんです(●´ω`●)
生まれてこの方鮒寿司派だった私が、その時食べた鯖のへしこが美味しすぎて、とうとうへしこの作り方を学ぶことに…。
ウマすぎるへしこを頂いた地元の発酵さろんで、他谷さん主催者のワークショップに参加してきましたよ♪
ということで、忘れないうちにへしこの作り方について学んで来たことをシェアしたいと思います!
意外に簡単!?へしこの作り方とは
実際やってみると、案外簡単だったへしこの仕込み。(まぁ、一番大変な鯖をさばくところは、事前に済ませてくださっていたんですけど^^;)
仕込みさえすれば、あとはじっくりと微生物さんたちの仕事ぶりを見守るだけという…。することと言えば、へしこの環境を整えるだけなんですね。
で、へしこの作り方をざっくりまとめるとこうです。
- 鯖をさばいて塩漬けにする
- 塩漬けされた鯖をぬか漬けにする
- あとは微生物におまかせして1年間熟成させる
それでは、1つずつ詳しくレポートしていきますね!
1.鯖をさばいて塩漬けにする
これが、今回用意してくださった立派な鯖たち。日本海でとれた鯖をこの日だけで120匹も仕込みました。4日前に120匹すべてさばいて、14%の塩漬けにしてくださっていました。ありがとうございますっ!
福井のへしこ博士によると、おすすめの塩分濃度は15%だそうですが、今回は少しマイルドに。出てきた水分は、鯖の塩エキスとして仕込みに使います。絶対に捨ててはダメですよ。
鯖のさばきかたをレクチャーしてくださいました。割り箸を2本使い、口から1本、エラからもう1本いれて、ねじりながら引っ張り出すんだそうです。
そのあと鯖を背開きして、残っている内臓や身にくっついている血を取り除きます。この方法だと、水をたくさん使わずに済むとか。
でもこれは、実際にやってみないと今ひとつわからない…。なので、次回の仕込み前準備で「鯖をさばく作業」を経験したいと思います!
ってことで、後日鯖のさばき方や塩漬けについて実際に体験してきたのでこちらをどうぞ!
⇒へしこの作り方!鯖のさばき方や塩漬けの方法&改善点とは?
- 鯖をさばくときはできるだけ内臓や血を取り除いておく(生臭さがなくなる)
- 塩分濃度は14%(へしこ博士のおすすめは15%)
- 鯖は、塩がかかっていないところがないよう注意する(腐敗の原因になるので)
- 塩漬け期間は1~7日間(長くなるほどへしこは固くなる)
- 塩漬け中は、冷蔵庫か寒い場所へ
ちなみに、
と、下準備にも乳酸発酵を利用するという素晴らしい知恵なんですね♪
内臓の処理が終わった鯖は、バットに頭を下にして10~15分ほど斜めに置く。こうすると、血が残っていても流れ出てしまうので、生臭さがなくなるんですって。
塩は、ミネラル分を多く含むものを使います。間違っても塩化ナトリウムだけの食塩を使わないように。塩っ辛いだけのへしこになってしまいます。
塩にこだわることがすっごく大事!これは、昨年仕込まれたへしこを食べた時につくづく実感しました。
だって、へしこが甘いんですよ。旨味がスゴイというか。深~い味わいに感動しますねぇ。ホントに…(*´艸`*)
2.塩漬けされた鯖をぬか漬けにする(ワークショップで実践したところ)
何でもそうなんですが、へしこも大量に漬けると美味しくなります。今回使用した樽(つけもの容器)の大きさ!容量40リットルって…。このくらいの容器で、約30cmの鯖が20~30匹は余裕で入ります。
漬け物袋も使います。容器の大きさに合わせましょう。
このように、容器に漬け物袋をセットします。
お天気さえ良ければ、外での作業がおすすめ。汚れも気にせず、気兼ねなくおおらかに~(*^。^*)
- 塩漬けした鯖(この日は120匹!)
- 無農薬の米ぬか
- 鷹の爪
- 米麹
- 漬け物樽
我が家でもお世話になっている地元の農家さん、金ちゃん農園の無農薬米ぬか!大量~!!
では、いよいよへしこ仕込みのスタートです!!
まず、漬け物樽に米ぬかを敷きます。
鯖に米ぬかをまぶしつけながら、敷き詰めていきます。
ここは動画のほうがわかりやすいので、サクッとご覧ください♪〔20秒〕
1段目が終わり、米ぬかと米麹を入れたところです。鯖が平らになるように敷き詰めるのがコツ。空気が入らないようにするため。
米ぬかで平らになるように調整したら、その上に米麹、鷹の爪4~5本、塩エキス(鯖を塩漬けにした時に出てきた液体)を振り入れます。
あと、塩漬け濃度が14%にしてあるので15%に近づける意味も含め、ひとにぎりの塩も振り入れます。
これが、鯖の塩漬けから出てきた貴重なエキスです。
あとは同じ要領で、2段3段と漬け込んでいきます。
こんな自然豊かな土地にあるステキな古民家で、皆さんとワイワイとへしこ仕込み!遠くは三重、大阪、兵庫からもいらしていました(*´∀`*)
(私は車で30分のところですが…^^;)
美味しいへしこになるべく、どんどんと仕込まれていく鯖、さば、サバ…。
もうすぐ3歳になるお子さんも、大量のサバにひるむことなく積極的にお手伝い♪(ウチの次女さんも好きだろうな~)
こ、これは・・・!へしこスマイル?和むわぁ。。。
「空気が入らないように、ぎゅっぎゅっ・・・!」
はい、まごきょん(私)の登場です。エキスふりかけてます。
そうそう!へしこを仕込んだあと手を洗うと、とってもツルツルしっとりでしたよ♪米ぬか&鯖オイルの効果ですね~。
さぁ、いよいよ仕上げ!空気をできるだけ抜きましょう。
参加者さんは20人ちょっと。みんなで仕込めば、あっという間。それは楽しいひとときでした…(●´ω`●)
翌年のワークショップでは、上記の方法の改良版へしこの作り方を習ってきたのでこちらも合わせてご覧ください!
⇒へしこの作り方!鯖のさばき方や塩漬けの方法&改善点とは?
3.あとは微生物におまかせ!1年間熟成させる
ここまでできれば、あとはできるだけ空気を抜いて・・・鯖と同じ重さの重石をどどーんと置いたら終了!発酵さろんの蔵に保管してもらっています。
1年後には、こんな風に美味しいへしこが出来上がっているはず!(お願いします♪微生物さま~!)
ちなみに参加者さんそれぞれが、何匹へしこを仕込むかを申し込んでいます。私は5匹お願いしました。
来年、へしことして大変身した鯖さんたちと再会できる日が、めっちゃ楽しみ~!
発酵ランチでへしこを堪能!
へしこが無事仕込み終わったところで、お楽しみの一つ、発酵ランチのお時間です(*´艸`*)これは、去年仕込まれたへしこ。コレが美味すぎるっ!このお味に感動して、今回のWS参加を決意したほど。
このへしこの糠がお土産でした。我が家の4歳児が、ご飯にかけてパクパク食べています。
キチンとお出しを取ったお味噌汁と、無農薬の新米。
大根の炒め物にもへしこの糠が使われていて、これがまたシンプルだけど絶品!
この肉味噌が、ヤバイ。。。お肉は醸してありますね、こりゃ。さっそくマネして作りました♪
こうやって、発酵お惣菜とご飯をレタスに包んで食べると、いくらでもイケちゃいます!
この発酵レタス包みご飯は、さっそく翌日自宅でも作ってみたら家族にも大好評!
ご飯とレタスが、すすむすすむ・・・!
では最後に、へしこの作り方について振り返っておきましょう。
まとめ
へしこの作り方の工程- 鯖をさばいて塩漬けにする
- 鯖をさばくときはできるだけ内臓や血を取り除いておく(生臭さがなくなる)
- 塩分濃度は14%(へしこ博士のおすすめは15%)
- 鯖は、塩がかかっていないところがないよう注意する(腐敗の原因になるので)
- 塩漬け期間は1~7日間(長くなるほどへしこは固くなる)
- 塩漬け中は、冷蔵庫か寒い場所へ
- 塩漬けされた鯖をぬか漬けにする
- 米ぬかを下に敷いたら、米ぬかをまぶした鯖を平らになるよう敷き詰めていく
- 一段終わったら、さらに米ぬかで平らにならして、米麹、塩、鷹の爪、エキスをまいていく
- 同じ要領で、すべての鯖を漬け込んでいく
- 一番上は米ぬかでおおって平らにしたら、米麹、塩、鷹の爪を置いて、多めにエキスもふっておく
- 漬け物袋の空気をできるだけ抜いて、ねじっておく(しばらない)
- 鯖と同じ重さの重石をのせて冷暗所へ
- あとは微生物におまかせして1年間熟成させる!
あとは、鯖をさばいて塩漬けするところを実際に体験したら完ぺき(?)ですね。予算があれば、もっと鯖を仕込みたい~!ってくらい、楽しくて美味しいへしこ。
ちなみに、今回の鯖は1匹あたり1500円でした。でも、これって塩漬けの手間も込みなんですよね。あれ!?もしかして、安すぎる…Σ(´∀`;)
あ、そう言えば「へしこ」って、そもそも「圧し込む」から来ているそうです。なにせ、あの重石ですよ。
空気をできるだけ抜くことが腐敗菌を遠ざけ、また乳酸発酵がスムーズに進むための工夫なんですね。
先人の知恵って、本当にスゴイ!と、発酵食と出会い、また実際に作るたびに感動します。
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初めまして。去年の今頃こちらのサイトを参考にへしこを漬け込みました。
本日蔵出しのイサキのへしこをいただいたのですが感無量です。あまりのうまさに昼から自家製の焼酎が進んでしまいました。
豊かな深みのある命そのものとも言える知恵を授けていただいてほんまに感謝です。
イノシシと鹿肉のへしこも同じ要領で漬け込んでいるのですがそちらの出来上がりも楽しみです。ハピネス!!
漬け込みはうちの年間を通して15度くらいの芋蔵で造ったのですが、この後の保存はどのようにしたらよろしいと思われますか。
スーさん、コメントありがとうございます♪
私のブログ記事を参考にへしこを仕込んでくださったとは、本当にまとめておいてよかったです(*´ω`*)
しかもイサキなんですね!美味しそう~♪
さらにイノシシと鹿肉まで!!これまた楽しみすぎますね♪
保存というのは、1年後に樽を開けてから、ということでしょうか。
へしこ博士によりますと、樽から食べる分だけ出したら、そのまま空気を抜いてフタをしておくと良いそうです。
もし冷蔵庫で保存するなら、これもたっぷりの糠にまぶして袋へ入れ、しっかり空気を抜いて野菜室へ。
真空パック器があれば、パックして野菜室で保存が、おすすめだそうですよ~。