ポットに小分けした醤(ひしお)

」ってご存知でしょうか。”醤”と書いて「ひしお」と読みます。


こんにちは。発酵家庭料理研究家のまごきょんです。

醤(ひしお)は、麹を使った発酵食品なので、今ではすっかり有名になった塩麹の仲間?!とも言えるでしょう(*´ω`*)


我が家でも、塩麹は数年前から手作りして、毎日の料理に活用しまくっているのですが…。醤(ひしお)に関しては、3年前が初対面でした。


実は2014年の1月に醤(ひしお)の仕込み方を教わる機会があり、仕込み方と醤の様々な試食もさせていただいたんですね。

マゴキョンマゴキョン

まぁその、美味しいことと言ったら!!とりあえず、香りだけでご飯何杯もイケます♪

初めての醤(ひしお)は、と~っても深い味わいで感動でした!

しかも、醤(ひしお)を使ったお料理はカラダにとっていいことづくめなんです^^


ということで今回は、運命の出会い!とも言える天然の天才調味料「醤(ひしお)」の作り方についてご紹介します♪

ぜひ最後まで読んで、あなたも【醤(ひしお)ライフ】始めちゃってくださいね~。




そもそも醤(ひしお)とは?

樽に仕込み中のひしお

マゴキョンマゴキョン

実は、醤についてあれこれ書いていましたら、とってもなが~くなってしまいましたので、こちらの記事に分けました^^;
醤(ひしお)とは?!こんなに種類がある天然の万能発酵調味料!

のちほど、ぜひぜひ目を通してみてくださいね!

では、さっそく醤(ひしお)の作り方を見ていきましょう!

醤(ひしお)の作り方!

とにもかくにも、まずは美味しい醤(ひしお)をサクッと仕込んじゃいましょうね~。

本当に、驚くほど簡単ですし、味噌や醤油のように仕込んでから長期間、じっくりと発酵させる必要もありません。

「なが~い熟成時間が、待ちきれないよ~!」という、せっかちなあなたにピッタリ。

なにせ、醤(ひしお)は仕込んでから1週間で食べられるのですから♪(ただし、冬季は20度前後で保温しないと2週間ほどかかります~)


それではまず、醤(ひしお)の材料からどうぞ♪

醤の材料と準備するもの

醤の材料

醤を仕込む時に必要なものは、以下の通りです♪

  • 醤麹(乾燥)または、豆麹・麦麹を半分ずつ合わせる:550g
  • しょうゆ:600cc
  • :300cc
  • 昆布:10㎝×10㎝くらいのもの1枚
  • 保存容器・・・3~5Ⅼくらいのプラスティックのタッパー、またはホーローや陶器の保存容器。
    ステンレスやアルミは、麹菌の分解力で穴があく可能性があるので避けます。

材料は、たったこれだけ!

一番上の醤麹とは、蒸した大豆炒った大麦を混ぜ合わせて、そこへ麹菌を振りかけて繁殖させたものです。
ひしおの糀(麦麹&豆麹)

ただし、醤麹(ひしおこうじ)は、その辺のスーパーでは、なかなか手に入らないかもしれません。

マゴキョンマゴキョン

そんなときにはネット通販!我が家はいつも楽天ショップを利用しています^^

この「ひしおの糀(はな)」という商品は、すでに豆麹と麦麹が半々でブレンドされていて、とっても便利ですよ。


マゴキョンマゴキョン

最初に醤(ひしお)の仕込みを教わったお教室でも、この「ひしおの糀」を使いましたよ。ただし人気商品なので、よく品切れになることも…。

そんな場合は上の画像「鈴木こうじ店」さんの麦麹豆麹が超おすすめ!

ブレンドの調整もできるし、とっても美味しい醤ができます♪



もし、旨みを強くしたい場合は大豆麹を増やします。また、甘味を強くしたい場合は麦麹を増やしましょう。

つまり、ブレンドを調整することで好みのオリジナル醤ができちゃうのです♪


それでは、さっそく仕込んでいきますよ!

醤の作り方

醤(ひしお)は、以下の手順で仕込んでいきます。

  1. 清潔な保存容器に、醤麹(豆麹・麦麹)を入れます。
    醤(ひしお)の仕込み

  2. 1にしょうゆを加えます。(しょうゆの質で美味しさが変わります!大豆・小麦・食塩だけで作られたお醤油がおすすめ!)
    醤(ひしお)で使うお醤油

  3. さらに、を加えます。(ミネラルウオーターはNG、浄水したお水でOK!)
    醤(ひしお)の仕込み・お水を入れる

  4. 昆布もちぎりながら入れます。(入れなくてもOKですが、入れた方がより旨みがアップします!)

  5. 麹を手ですくいあげ、粒を握りつぶしながら全体的によく馴染ませながら、混ぜていきます。
    醤(ひしお)の仕込み・よく混ぜる

  6. 白いアクが浮かんできたら、混ぜ終わりましょう。
    醤(ひしお)の仕込み・混ぜ終わったところ

  7. 次の日から、毎日下から上に混ぜ空気を送り込みます。混ぜ方については、この先の”お世話と食べごろ”で紹介している「醤(ひしお)の混ぜ方動画」もご参考に!
    醤(ひしお)の仕込み・毎日混ぜる

    (その際、容器の側面に付いた醤は腐敗の原因になるので、キッチンペーパーなどでふき取ります)


マゴキョンマゴキョン

お醤油の味で醤(ひしお〕の美味しさが左右されます!必ず大豆・小麦・塩だけで作られ、余分なものが入っていないお醤油を選びましょう。
醤(ひしお)で使うお醤油の原材料

それから、火入れしていない生揚げ醤油は香りがあまりなく、また腐敗する場合があります。

私はいつもオーサワの茜醤油で”ひしお”を仕込んでます♪


無事に醤が仕込めたところで、次に醤のお世話の仕方食べ頃について見ていきましょう!

大事なポイントなので、しっかりチェックしてくださいね。



醤(ひしお)のお世話と食べごろ

醤(ひしお)の仕込み・試食どんぶり
(↑ご飯の上ぜ~んぶ、醤を使ったお惣菜です!)

醤(ひしお)が仕込み終わったら、翌日からちゃんとお世話をしてあげましょう。

醤(ひしお)のお手入れは毎日です!

毎日醤(ひしお)を混ぜる!

お手入れのポイントは、以下の通りです。

  • 醤(ひしお)は常温で保存します。
  • 酸素を送り込むため、毎日1~3回は混ぜましょう。
  • 酸素不足は、アルコール発酵してしまいます。
  • 酸素を送り込むほど、酵母がビタミンアミノ酸を合成するので、より美味しくなります。
  • 木べらでもよいのですが、できるだけ素手で混ぜましょう。
    (醤の麹菌のおかげで、常在菌がパワーアップし美白効果も^^)

また、
  • より味に深みを出すために、みりん甘酒を入れる。
  • 防腐効果を高めるために、にんにく生姜を入れる。
のもおすすめです!

三年熟成の本みりん



醤(ひしお)の混ぜ方を動画に撮ってみましたので、ぜひご参考に!


↑すみません^^;BGMにアンパンマンの歌と、次女(1歳)の声が入っちゃってます…。

醤(ひしお)の食べごろは?

醤(ひしお)を仕込んでから、毎日混ぜていれば1週間ほどで食べごろに!

ただしこれは20度くらいの温度で保存していればのお話。なので、寒い冬場などは室内で日光浴をさせたり、コタツに入れておくなどして温度調節をしてあげてください。(どちらも、熱くなりすぎないように注意!60℃以上にならないように!)

醤を仕込み中(日光浴で保温)

ちなみに私は、お天気の良い日は窓辺においたり、夜だけ電源を切ったあとのコタツへ入れていますよ^^

マゴキョンマゴキョン

醤の食べごろの目安は、いったん水分がなくなっていた醤(ひしお)から水分がでてきてとろみのある状態になったらOKです。

もし、発酵が進みすぎて甘味がなくなってしまったら、本醸造のみりん米麹を一握り混ぜてみましょう。

では、次に醤(ひしお)の保存方法と注意点について、見ておきましょう!



醤(ひしお)の保存方法と注意点

醤(ひしお)の保存方法と注意点については、以下の通りです!

  • 醤(ひしお)は、冷蔵庫へ入れず常温保存で!(温度が低いと乳酸発酵しやすくなり酸っぱくなることが…)※追記あり
  • 醤と他の食品を混ぜた時は、腐敗防止のため必ず冷蔵保存しましょう!
  • いつでも食べられ、使いやすいように卓上ポットに小分けしておくと便利です!
    ポットに小分けした醤(ひしお)
    参考:醤(ひしお)の使い方とは?ポイント4つでお料理ランクアップ!
  • 1週間以降も、毎日まぜるのが理想ですが2~3日に1回でもOK。
    (冬場は1週間に1回でも)
  • 旅行など、長期間混ぜられない時は表面が空気に触れないよう、ピッタリと落としラップをしておきましょう。
  • 納豆を食べたら、丸1日は醤(ひしお)に触れないこと!
    (納豆菌は強烈に強いため、醤に粘りがでてしまいます^^;)
  • ぬか床を混ぜた直後は、醤を混ぜないように!
    (糠床に入っている酪酸菌は麹菌より強力なので、醤⇒糠床の順に扱いましょう)


もし納豆菌で粘りが出てしまった時は・・・

  • にんにくのみじん切り
  • 生姜のみじん切り
  • 豆板醤
  • 紹興酒
これらを足すことで”ジャン”として使いましょう。

ただし納豆菌が勝ってしまった醤は、もう継ぎ足して作ることができません( ;∀;)



マゴキョンマゴキョン

ここで、醤の保存について追記します!(2017.09.26)

醤(ひしお)の保存について
「醤は常温保存!」と2014年に参加したひしお教室で習いました。そして発酵王子の伏木さんも書籍『醤の料理』の中でもはっきり「常温保存」と明記されています。

ですがここに来て「醤の保存は冷蔵庫で!」という情報が流れてきたので、新しくなったひしおの糀のパッケージを確認したところ・・・


おや!?裏面に何やら保存方法が・・・


    出来上がった”ひしお”の保存方法
  • 出来上がったひしおは生きています。常温に置いておくと発酵が進んでいくので、お好みの味になったところで冷蔵庫で保存してください。
  • 保存中はときどきかき混ぜてください。
  • 仕込みをしてからは6ヶ月を目安に食べきってください。

・・・と書いてあります。


まごきょん(おたま持つ)

そこで念のため、名刀味噌本舗の二代目高原さんに確認させていただきました。

冷蔵庫に入れるのは発酵を抑えるのが目的ですので、熟成が進んで、一番美味しいと思われるタイミングでの冷蔵をお勧めしています。
長期に放置し過ぎると甘味も減り、色も濃くなりひね香が出て参ります。

乳酸発酵につきましては、主に発酵の初期段階に働くのが乳酸菌で、乳酸発酵が過ぎると、酸っぱくなり過ぎるため、むしろスタート時点で加温55度前後8時間など 甘酒同様糖化をしてやるのもひとつの方法ではあります。


ということで、ひしおは冷蔵保存するのがよさそうですね。(ちなみにこの3年間、私は常温保存でひしおを愛用してきたのですが、一度もトラブったことはありません^^)

—追記ここまで—

麹は生き物(微生物)ですし、常在菌も人ぞれぞれに個性があるんですね。なので、同じ材料で同じように仕込んでも、人の数だけ違う醤(ひしお)が出来上がります!

マゴキョンマゴキョン

ちなみに、私が参加した教室には10人以上の方々が仕込み体験をされました。その場ですでに、それぞれに醤(ひしお)の顔が違っていたのです^^(恐るべし常在菌パワー!)

醤(ひしお)の発酵には、目に見えない数えきれないほどの生物たちが関わっています!そして、私たちの食卓を豊かにしカラダを健康にしてくれるのですね。


それでは最後に、今回の内容を振り返っておきましょう!

まとめ

  1. そもそもとは、醤(ひしお)とは?!こんなに種類がある天然の万能発酵調味料!
  2. 醤(ひしお)の作り方は、材料(豆麹・麦麹・お醤油・水)さえそろえば、とっても簡単!
  3. 醤(ひしお)のお世話は、毎日素手で混ぜ常温で保管。食べごろは、20度で7日間後(寒い季節はコタツなどを利用、ただし60℃を超えないように)で完成!
  4. 醤(ひしお)の保存方法は常温、2~3日に1回混ぜる。注意点は、納豆やぬか漬けに触れる前に混ぜること、長期留守の場合は、ラップで空気を遮断すること、卓上ポットに小分けすると便利!
  5. 完成した醤(ひしお)は常温だと発酵が進むため、お好みの味になったところで冷蔵庫で保存

これで、カラダにいいことがいっぱいの醤(ひしお)が、あなたのお家の食卓にのぼりますね♪

まごきょん(おたま持つ)

なんてったって、醤は100種類以上の酵素を含んでいるスーパー調味料ですから!

とにかく、醤(ひしお)が食べごろになったら、まずはそのままご飯に乗っけて食べてみてください。

うーん、美味しそうにニコニコして食べてるあなたの顔が思い浮かびます~(●´ω`●)

それから、お醤油の代わりとして野菜につけたり、刺身につけたり、パスタに絡めたりといろいろ試してみてくださいね。
醤(ひしお)の使い方とは?ポイント4つでお料理ランクアップ!


私は、こちらの本もすごく参考にしています!

醤(ひしお)を毎日活用していると、その深い味わいに「日本人でよかった!!」と、思わずにはいられないでしょう♪

さぁ!まだまだ、醤(ひしお)ワールドは始まったばかりですよ…。

この記事にいただいたコメント♪

みそやの大将様より

わかりやすく そして詳細に解説頂き、初心者の方でも十分にご理解いただけるものと思います。
この製品(ひしおの糀)は、先代が古くから当地に受け継がれてきた「ひしお文化」をより簡便にそして多くの皆様にその素晴らしさを知っていただこうと研究を重ね、当時はタブーとされていた(乾燥のために加温すると麹の酵素活性が無くなり使い物にならない) 出来上がったひしおこうじを乾燥状態にして日持ちのするように改良 発売致しました。
現在では多くの皆様にご愛顧頂けるようになり、85歳の先代も大変喜んでおります。

マゴキョンマゴキョン

みそやの大将さん♪

コメントありがとうございます!
そう言っていただけると、本当にありがたいです(*^。^*)
ひしおの素晴らしさが、一人でも多くの方に伝わると良いのですが♪

ひしおの糀には、そのような歴史があるのですね!
皆さんの努力の結晶♡
これからも、ありがたく愛用させていただきます♪


ひろ様より

はじめまして。
ひしおの作り方、ご丁寧にありがとうございます!
とてもわかりやすかったのでひしおを作ってみたら、とっても美味しかった。
アボカドにつけて食べるのが今のところお気に入りです。
ありがとうございました!

マゴキョンマゴキョン

ひろさん♪
はじめまして。コメントありがとうございます!

この記事がひしお作りの参考になって嬉しいです^^
醤ハマりますでしょ~♪
これからも、美味しくてヘルシーなひしお作って食べてくださいね!
また醤レシピなどもご紹介してみたいと思っていま~す(*´ω`*)


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