白味噌の作り方01

「西京味噌風の白味噌が、すぐにできちゃうってホント?」
「あの京都で食べた、白味噌のお雑煮をおうちで味わいたい!」



こんにちは。発酵家庭料理研究家のまごきょんです(●´ω`●)

毎年我が家では、お味噌を5~10キロほど仕込みます。この手前味噌作りは2011年がスタート。そしてその時、麹がかなり余ったので「白味噌作り」にもチャレンジしてみたんです。

マゴキョンマゴキョン

今中1の長女が小1だった頃、一緒に初挑戦しました♪

無事に完成した白味噌は、ほんのりとした上品な甘さで、そりゃもう美味しかったのなんのって!実は夫も、白味噌が好きなんです^^

あの感動をもう一度ということで、当時のレシピをまとめることにしました。


そして、もっと時短!ってことで絶賛愛用中のヨーグルトメーカー、ヨーグルティアを使った白味噌の作り方や、赤味噌と白味噌の色の違いは、どうして起こるのかについてもご紹介しますね。


それでは、さっそく「白味噌の作り方・基本編」から見ていきましょう!



簡単で早い!白味噌の作り方・基本編

通常のお味噌(赤味噌)作りは、じっくりと半年から1年間熟成させます。

ところが京都など関西方面で使われる甘口の白味噌は、熟成期間が1~2ヶ月と短いのですね。なので、手軽に少量を作って食べるのがおすすめですよ♪

白味噌の材料と用意するもの


材料(作りやすい量)

  • 大豆(乾燥):250g
  • 米麹(生こうじ):500g
  • 天然塩:70g

道具など

  • 保存容器
  • 焼酎(35度)または、ウォッカ
  • ボウル・ザル
  • フードプロセッサー

マゴキョンマゴキョン

煮大豆を細かくするなら、ミンサーでも良いのですが・・・。より滑らかさを追求したいので、フードプロセッサーを使います。

作り方

  1. 大豆を倍以上のお水に浸し一晩おきます。(12時間以上)
    大豆を水につける(白味噌の作り方)

  2. 大豆を漬けていたお水は捨て、倍以上の新しいお水を入れてお鍋で煮ます。(1~2時間程度)
    大豆を煮る(白味噌の作り方)

  3. 大豆が指でつまんで簡単につぶれるくらいになっていたらOK。ザルに上げてよく水気を切ります。(この時煮汁は少し取っておく)
    白味噌の作り方03

  4. 大豆の粗熱をとっている間に、米麹に塩をまぶしておきましょう。(麹の塩切り)
    塩切りをする(白味噌の作り方)

  5. 塩切りした米麹をフードプロセッサーにかけ細かくします。
    白味噌の作り方04

  6. 粗熱がとれた煮大豆も、フードプロセッサーにかけてペースト状に。
    白味噌の作り方05

  7. 白味噌なので、できるだけ滑らかにしてみました。
    白味噌の作り方06

  8. 塩切り後細かくした米麹と大豆をボウルに入れ、ゴシゴシ混ぜ合わせます。
    ペースト状になった大豆と麹を混ぜる(白味噌の作り方)

  9. 耳たぶくらいの柔らかさになればOK。かたい場合は煮汁を少しずつ入れて調節します。

  10. よく混ぜ合わせたら、大き目のお団子状に丸めていきます。
    味噌団子を作る(白味噌の作り方)

  11. 容器はあらかじめ、アルコールや焼酎で消毒しておきましょう。(使用したのは「スピリタス ウォッカ(アルコール度数96%)」)
    アルコール消毒用スピリタス

  12. 味噌団子を一つずつ容器へ叩きつけるようにして詰め、ならしていきます。

  13. 味噌団子をすべて詰め終えたら、表面に塩(分量外)をふりかけ、ラップをします。
    容器につめて塩をふる(白味噌の作り方)

  14. 塩の袋などを重し(約1kg)を乗せて冷暗所で熟成させます。

  15. 1ヶ月後に完成!その後は、冷蔵庫で保存しながら食べましょう。(1ヶ月を目安に食べきります)
    白味噌の作り方02

マゴキョンマゴキョン

丁寧に仕上げる場合は、大豆の薄皮を向きますが、私はそこまでしていません。でも、じゅうぶん美味しい白味噌ができましたよ♪


では次に、発酵食の強い味方ヨーグルティアを使った白味噌作りにチャレンジしてみましょう。



もっと時短!ヨーグルティアを使う白味噌の作り方

先ほどは、常温で熟成させる白味噌の作り方をご紹介しました。

ですが「もっと早く出来ないの?食べたい!」そんな時もありますよ。ならばやっぱり、ヨーグルティアを使わない手はありませんね。
我が家のヨーグルティアたち

という事で、ヨーグルティアで白味噌を作るレシピもご紹介しておきます!

材料と用意するもの

  • 大豆(乾燥):100g
  • 米麹(生こうじ):200g
  • 天然塩:30g
  • 煮汁:200cc
  • ヨーグルティア:1台

マゴキョンマゴキョン

今回は、大豆に滋賀県高島産の在来種「みずくぐり」、米麹にマルカワみそさんの「自然栽培玄米麹」を使用しました。

作り方

  1. 大豆を12~24時間水につけておきます。
    ヨーグルティアで白味噌作り02
    しっかり水を吸わせるほど、早く煮えますよ。

  2. 大豆が水を吸ってかなり大きくなっています。
    ヨーグルティアで白味噌作り03

    今回は、大豆のうす皮を取ってみました。
    ヨーグルティアで白味噌作り04

  3. 浸していた水は捨て鍋に大豆を入れて、新しくお水を入れて煮ます。(指で潰せるくらいまで)
    ヨーグルティアで白味噌作り05
    赤味噌を5キロ仕込む時は3~4時間ほど大豆を煮るのですが、量が少ないからと言って早く煮上がるわけじゃないんですね…。やっぱり3時間以上かかっちゃいました^^;

  4. 大豆を煮ている間に、米麹に塩を混ぜ込みます。(麹の塩きり)
    ヨーグルティアで白味噌作り06

  5. 大豆が煮えたら、塩切りした麹とよく混ぜ合わせます。煮汁は取っておきましょう。
    ヨーグルティアで白味噌作り07
    実はここで、大豆をフードプロセッサーで細かくしたのですが、次の工程6番でまとめて滑らかにすればよかったです^^;

  6. 煮汁を入れながら、さらにフードプロセッサーで滑らかにしました。
    ヨーグルティアで白味噌作り08

  7. 消毒した内容器に入れていきます。(なるべく空気が入らないよう隙間なく)
    ヨーグルティアで白味噌作り09

  8. 詰められたら蓋をセットします。
    ヨーグルティアで白味噌作り10

  9. ヨーグルティアにセットして、温度を55℃タイマーは8~9時間で発酵タイムスタート。
    ヨーグルティアで白味噌作り11

  10. タイマーが切れたら、お味噌全体をよくかき混ぜて完成。
    ヨーグルティアで白味噌作り12

    ヨーグルティアで白味噌作り13

  11. 完成後は冷蔵庫で保存し、1ヶ月以内を目安に食べましょう。
    ヨーグルティアで白味噌作り15

マゴキョンマゴキョン

白味噌までもが時短で!?ホント、ヨーグルティアったら便利すぎっ!

味見してみたら、本当に白味噌でした(笑)
ヨーグルティアで白味噌作り14

お正月にこの白味噌で作ったお雑煮は、ほのかな甘味で上品なお味^^
自家製の白味噌で作ったお雑煮

材料の大豆・米麹・塩さえ常備しておけば、いつでも白味噌作りが手軽に出来ますね♪

ちなみに通常のお味噌(赤味噌)白味噌は、作り方のどこがどう違うのでしょうか。色の違いはなぜ?

せっかくなので、ポイントを押さえておきましょう。

赤味噌と白味噌の色の違いはどうして?

自家製の白味噌&赤味噌

いつも仕込んで食べている通常のお味噌(赤味噌)と、今回の白味噌。いろんな面で違いがありますので、ここでまとめておきますね。

ちなみにここでの赤味噌は、保存の効く場合の作り方とします。

赤味噌白味噌
大豆の浸水時間短い(3~8時間)長い(12~16時間)
大豆の火入れ蒸すor煮る煮る
麹の量大豆(1):米麹(1)大豆(1):米麹(2)
塩の濃度11~13%5~7%
大豆の薄皮そのまま皮をむく
熟成期間半年~1年1週間~1ヶ月
保存性高い低い

お味噌の色って何で変わると思いますか。

それは、仕込んだお味噌にどれだけの
  • タンパク質
  • アミノ酸
が残っているかで違ってきます。

これらが残っているほどメイラード反応が起こり、お味噌の旨みがアップし褐色になるのですね。

メイラード反応とは
麹菌で発酵が進むにつれ
  • 大豆のタンパク質→アミノ酸
  • 麹の炭水化物→還元された糖
に分解され、これらがお互いに反応を起こして色が濃くなる現象。別名【アミノカルボニル反応】とも言う。

夏になると温度が上がり発酵がいっきに進むため、6月と9月とでは色合いがぐっと変わる。

ですから、赤味噌はできるだけ大豆のタンパク質が流れ出ないよう、浸水時間を短くして蒸すのです。

白味噌は、その逆ですね。浸水時間を長くして、水を変えて大豆を煮ます。つまり、タンパク質を外へ出すような工程になっていますよね。

結果、メイラード反応が起こりにくいため、色が薄いままで白味噌となるのです。

マゴキョンマゴキョン

また、通常の赤味噌は塩分濃度を12%以上にすることで、長期間熟成させ保存がききます。

3年以上熟成したお味噌は薬効性が高いとされているのですね。

我が家のお味噌は、いつも12%で仕込みます。なので最低でも1年以上は熟成させ、少しでもカラダに嬉しい成分が増えるように意識していますよ。

という事は、白味噌ってどちらかというと嗜好品に近いかもしれませんね。

ですが、大豆と麹を使った発酵食品であることには間違いないので、美味しくて腸が喜ぶ酵素や微生物が生きた調味料ですよね!


それでは、これまで見てきたことを振り返っておきましょう。

まとめ

  • 白味噌は塩分濃度7%2倍で仕込み、1ヶ月程度で完成する。
  • ヨーグルティアを使えば、一晩で完成する。
  • 白味噌の完成後は冷蔵庫で保管し、1ヶ月を目安に食べきるようにする。
  • 白味噌と赤味噌の色の違いメイラード反応によるもので、材料の割合と工程が違う。

白味噌は、本当に甘口で美味しいお味噌です。お正月のお雑煮はもちろんのこと、色が薄いのでシチューなどの洋食お菓子作りにも使えるんですよね。

あなたもぜひ、少量から(1ヶ月で使い切れる量)チャレンジしてみませんか。あ、もし余ったら冷凍しておくと便利です。

マゴキョンマゴキョン

赤味噌をたくさん仕込むのはハードルが高いと感じるかもしれません。でも、白味噌なら思い立ったらすぐに仕込むことができますし、ヨーグルティアを使えばさらに時短で簡単

ぜひご家庭での手前味噌作り、気軽にお子さんと楽しんでみてください♪


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